ニドヘグ
Nidhogg
容姿・特徴
世界樹の根を蛇と共に齧っている竜。黒光りする鱗を持つ。
出典
北欧神話、ゲルマン神話
解説
名前の意味は「死体を貪り食うもの」「死体の暴れ者」などの意。ニドホッグ、ニーズヘッグなどとも呼ばれる。
ニヴルヘイム(冥界)のフヴェルゲルミルという泉に無数の蛇と共に住んでいる。
その泉に伸びている、世界樹ユグドラシルの三本の根のうちの一本を蛇と共に齧っていて、また、その泉に浮かんでいる冥界の死体の血を啜りそれを貪り食う。
ニドヘグと共に居る蛇で名前がわかっているのは「ゴーイン」「モーイン」「グラヴヴィトニル」「グラーバク」「グラヴヴォッルズ」「オヴニル」「スヴァーヴニル」の七匹である。
世界樹の梢に居るフレーズヴェルグという鷲と仲が悪く、リスのラタトスクがその二匹間を行ったり来たりして会話を運んでいる。
ラグナロク(「神々の運命」)ではニヴルヘイムから出て、火を噴いてその黒光りする翼で飛び回る。
ラグナロク後も彼は生き残り、新しい世界でもニヴルヘイムで世界樹の根を齧り死体の肉を貪っている。
参考文献
虚空の神々(新紀元社) 北欧神話物語(青土社) ゲルマン神話(大修館書店)
文責 : 白蓮
イラスト : U-KI