チャク・ムムル・アイン
チャク・ムムル・アイン

 
容姿・特徴 不明
出典 マヤ・アステカ・イツァ族神話
解説 「チラム・パラムの書」と呼ばれる、一群のユカテク語写本の中にみられる悪魔的な魔物の事である。「チラム・パラム」は、「ジャガー神官」という意味であり、「チャク・ムムル・アイン」は、「うろこに覆われたワニ」という意味を持つ。
大きな災厄に見舞われたマヤ人達が海岸に逃げ込むと、そこではチャク・ムムル・アインが、チャク・ワヤブ・ショクという魔物とともに待ち構えており、沢山のマヤ人を食い殺す。そのために、マヤ人達は、海岸にもいられず、更に安住の地をもとめてさ迷うことになる。
「チラム・パラムの書」は、当時のマヤ人たちの天文学や歴史、宗教などについて書かれた本であり、チャク・ムムル・アインは、その本の最後に近い部分に登場する。そのため、一説によれば、この魔物は、海よりやってきた殺戮者であるスペイン人を指しているといわれている。
参考文献 幻獣ドラゴン 世界の民話(アメリカ大陸II)

文責 : ARES
イラスト : 相馬火月