ギーヴル
Guivre
容姿・特徴
人を咥え王冠をかぶった蛇。翼を持った蛇。
出典
民間伝承
解説
ヴィーヴルの仲間。イタリアのミラノ市の紋章に描かれている。
もとはミラノ市の近くの沼地に住み、人間を喰うなどして人々に恐れられていた。
このギーヴルをフランス貴族のヴィスコンティ家の祖ウベルディが退治する。
その後にギーブルが住んでいた沼地を埋め立てて教会を建て、これを記念してミラノ市はギーヴルの紋章を使うようになったという。
ヴィーヴルと同一視される事もある。
ミラノの紋章は左に人を飲み込む蛇、右に赤い十字架という図案で、飲み込まれている人間は十字軍によって倒されたサラセン人だという。ミラノにあるスフォルツェスコ城内にも、かつての領主ヴィスコンティ家の紋章であるそれが残されている。
この紋章は有名で、イタリア車アルファロメオのエンブレムもその紋章を左右逆にしたものになっている。
参考文献
幻獣ドラゴン(新紀元社) 他
文責 : 白蓮
イラスト : とろん